合計740万円の義援金手渡す 大阪府木連

能登地域訪問、現地視察も実施

大阪府木材連合会(大阪市、津田潮会長)は8~10日、津田会長ら訪問団が能登半島地震で大きな被害を受けた北陸地方を訪れ、坂口茂輪島市長と泉谷満寿裕珠洲市長にそれぞれ370万円、合計740万円の義援金を手渡した。また、訪問団は現地の被害状況を視察・調査するとともに、同連合会が2008年に京都大学防災研究所と産学連携で開発した吸震工法「壁柱」を紹介し、坂口輪島市長らから普及に向けての賛同を得た。同連合会は1月1日に発生した能登半島地震を受け、1月下旬から同連合会会員を対象に義援金の募集を開始。現地訪問前までに740万円が集まったことから、被害の大きかった石川県の輪島市と珠洲市にそれぞれ同義援金を届けた(2月16日時点で合計870万円)。訪問団は、津田同連合会会長に加え、ショーン・ローラー同副会長(カナダ林産業審議会日本代表)、三宅英隆同専務理事、島崎公一平林会事務局長、徳岡浩二大阪府建築士会副会長など7人。
現地では徳岡大阪府建築士副会長が中心となり、倒壊家屋などの被害状況の調査も実施。南海トラフ自身が今後発生する可能性も考慮に入れながら、地震発生時における壁柱の有効性や普及の必要性を再確認した。
さらに、ローラー同連合会副会長はカナダ林産業審議会日本代表の立場から、地震とそれに伴う火災で200棟以上が全焼した輪島朝市の復興支援をカナダ政府に提案するため、同朝市の被害実態の把握に努めた。
なお、カナダ連邦政府やカナダ林産業審議会などは、東日本大震災の2年後の2013年に竣工した閖上(ゆりあげ)港朝市の施設であるメイプル館(宮城県名取市)の建設を支援した実績がある。同施設はカナダ産木材が現しでふんだんに使われており、地元で獲れた海産物を味わえる飲食店や特産品を販売する店舗などが複数営業している。

日刊木材新聞 2024.2.21