関西・四国の建築家&住宅会社
徳岡設計(大阪市、徳岡浩二社長)はS造、RC造、木造に対応する設計事務所で、名称変更前の旧徳岡昌克建築設計事務所時代も含め、これまで公共・民間を問わず様々な分野の建築設計を手掛けてきた。徳岡浩二社長は現在、開幕を1年後に控えた大阪・関西万博に設計士の立場から積極的に参画している。

徳岡設計 徳岡浩二社長

大阪・関西万博へ積極的に参画
「新しいことを学ぶチャンスに」

徳岡設計は現在30人の社員を抱え、そのうち25人が設計(意匠 構造)に携わっている。これまで世に送り出した建築物は都市開発、美術館・博物館、医療・福祉施設、庁舎、オフィスビル、商業施設など大型物件から、民間分譲住宅、戸建住宅など小型物件まで幅広い。受賞歴は数え切れず、マスコミにも多数取り上げられた。公共木造建築には1990年代からかかわっており、省庁の関連施設の設計(木造)も数多くこなしてきた。同社は現在、大阪・関西万博に積極的に参画している。それは万博が世界から新しいことを学べるチャンスと捉えているからだ。徳岡社長は「海外パビリオンの設計支援は海外の一流建築家とかかわれる貴重な機会だ。そういう機会を敬遠する気持ちが分からない」と話す。また、「万博は自国の商品や発送、哲学をPRできる場だ。大阪の人間としても成功させたい」と使命感を持っており、万博協会へ資材再利用に関する提案なども何度も行っている。徳岡社長は66年、モントリオール万博を訪れた。同万博は建築の面で大成功を収めたと言われただけあって、6~7歳の徳岡少年には刺激的で建築に興味を持つ一つのきっかけとなった。だからこそ今度は自分が今の子どもたちに刺激的なものや感動するものを一つでも多く示したいと考え、海外パビリオンの設計をサポートしている。言わば、未来への先行投資だ。社長は「万博にかかわった海外の人が日本に愛着を持ってくれたらうれしい」ともいう。徳岡社長は現在62歳。経営者として守りに入っても良い年齢だが、決して止まることなく第一線で動き回っている。社長は「死ぬまで学ぶという気持ちがないと、ものなど作れない。チャレンジャースピリッツがなくなるまで頑張りたい」と話す。社長の元には世界各地にいる設計士の友人(外国人)らから万博パビリオンの設計協力の要請が今も続いている。

木材新聞 2024.3.27