朝倉市秋月博物館

コンセプト

福岡県朝倉市秋月は古処山麓の美しい自然の下、中世・近世以降の城下町の構造が今なお残り、魅力的な歴史的景観を有する地域となっています。　秋月博物館は、城下町の中心である秋月城に続く「杉の馬場」に隣接した藩校跡地において、歴代藩主・黒田家の遺品や、近代絵画などの貴重なコレクションを展示する博物館の建替えを行う計画であり、平成29年のオープンに向けて整備が進められています。新しい郷土館は在りし日の藩校の姿を感じさせる分棟型の配置を採用し、伝統的建築が多く残る街並みとの調和を図っています。 内装や外壁、屋根の下地等に多くの木材を活用し、地域産の木材の有効活用に努めました。展示ホールには地元秋月の和紙を天井材に採用しています。展示室には床に免振装置を設置し、貴重な文化財を安全に展示することを可能にして、博物館としての信頼性を高めることを意図しています。博物館展示室部分の外壁にはRC壁（外断熱）の外部に壁瓦を設けた２重壁を採用し、室内の環境を安定に保つ計画としています。