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作 品 名春田歯科医院・春田ビル
所 在 地 大阪府大阪市東淀川区
施 工 (株)徳岡工務店
掲載誌建築と社会 1987.7
新住宅 1987.7

コンセプト

1階ガレージ、2階医院、3~5階住宅というフロア別機能区分を骨格とし、医院へのアプローチを容易にするため、1階の床レベルを下げて1、2階と前面道路の関係をスキップフロア的に扱っています。結果外部からは中2階のように突き出した待合室内部の雰囲気が感じとれ、一方待合室内部からは大きく開かれた開口部を通して街路風景が広がり待ち時間の不安や退屈さをやわらげるのに役立っています。また診察室も前面をガラス面で開放しブラインドを通して庭に植えられたシラカシやヤマモミジ等の樹々が顔を覗かせるよう配慮しています。意匠面では敷地が前面道路に対し角度をもって接しているためファサードを円弧状の曲面で構成することによって広い視野からの正面性を得るとともに前面のナンキンハゼに呼応する優しい雰囲気の建物とすることが意図されています。こうのように街なみを考慮して生まれた形態が周辺の風景に溶け込み道往く人々に親しまれるものとなることを期待しています。