大阪府寝屋川水系改修工営所

当工営所は、昭和34年、当地に木造庁舎が移築されましたが、建物の老朽化、狭あい化に伴い、新しく改築されました。改築にあたって、現在コンピューターによる流域河川の情報をリアルタイムに収集し河川水防監視を行っているので、業務に支障なく庁舎を建て替え、既設棟の改修を行う、いわゆる転がし事業の実施が要求されました。外観はきまりと質実剛健な性格を表現したいと考え、シンメトリーで力強い安定感のある構成とし、材料には、明治時代、近代日本の発展を推進した土木工事等で使用された、重量鉄骨と煉瓦を選択しました。内部は業 務連絡を円滑かつ迅速に行うことができ、将来の組織変更にも対応できるよう、フレキシビリティの高いオープンな事務所からなります。今回改築とともにモデル施設として敷地全体を雨水貯留施設としましたが、単に治水機能面からだけでなく親水機能面からも計画し、外構、修景計画が配慮されています。